「ダチョウ抗体」が、新型インフルエンザ対策の“目玉”として注目されている。
(はぁーダチョウの抗体がね。)
京都府立大学大学院生命環境科学研究科の塚本康浩教授らは、ウイルスや病原菌を撃退する抗体をダチョウに作らせて、卵黄から分離、精製する大量生産技術を確立。
塚本さんは家禽(かきん)の感染症を研究していた獣医師。
ダチョウの病気治療や健康管理に携わったことが、ダチョウ抗体開発のきっかけだった。
「感染症に強く、ニワトリの約25倍の卵を産むダチョウなら、抗体の大量生産が可能かもしれない」
着想から約10年、本格的に研究を始めてからは5年でダチョウ抗体の大量生産技術を確立。
新型インフルエンザへの変異が懸念される高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)や従来型のインフルエンザ、食中毒を起こすノロウイルスなどの抗体を作り、従来の抗体よりも高い効果が得られることを確認した。
(従来のインフルエンザやノロウイルスにも効果あるんだ。)
「1個の卵から、4グラムの高純度の抗体が採れる。半年で100個ほどの卵を産むので、ウサギ800匹分に相当する抗体が1羽のダチョウから半年で作れます」
注射する抗原の量はウサギと同じで、ダチョウは飼育コストも安い。
最初は卵の大きさだけに着目していたが、できた抗体はウイルスや病原菌に対する感度が極めて高く、熱にも強い。
さらに、1羽のダチョウから多くの抗体が作れるので、品質のばらつきも小さいなど「予想外の長所」を備えていた。
塚本さんは今年6月、大学主導のベンチャー企業「オーストリッチファーマ」を設立し、ダチョウ抗体の商品化に乗りだした。
その第1弾が抗体を塗布したマスクで、福岡県のベンチャー企業「CROSSEED」が今秋から一般向けにも販売を開始した。
(Amazonで見たらさ、商品はあったんだけど売り切れてたんだよね。)
従来のマスクは、ウイルスや病原菌を網目で捕まえて侵入を防ぐだけだが、「抗体マスク」(商品名)では捕まえたウイルスの感染力を奪うので、通り抜けたウイルスによる感染リスクも低減される。
「マスクは医薬品として扱えないので、感染予防効果を大きくPRするわけにはいかないのですけどね」
マスクに限らず、これまで考えられなかった抗体の利用が可能になる。
たとえば、病院などで空調設備のフィルターに使えば、院内感染の防止になる。
食中毒をもたらすノロウイルスの抗体を錠剤に加工すれば、トイレの貯水槽などで使えそうだ。
(病院やトイレでも使えるってか。)

